エナメル革製品のツヤが少し消えてきました。なぜでしょう。防ぐことはできますか。

エナメル塗膜のツヤが消える原因は、エナメル塗膜の表面と内部の変化に大別されます。
エナメル塗膜の表面の変化は、1)太陽、蛍光灯などの光や熱による劣化、2)使用過程での細かいシワ及び擦り傷の発生、3)手あか、汗など各種生活汚染物質の付着などが挙げられます。
- の光や熱による劣化現象は、人の皮膚の老化現象と類似しています。エナメル塗膜はポリウレタン塗料で形成されていますが光や熱はウレタン結合を破壊する作用があります。特に光の中の紫外線は破壊が強く、ポリウレタン塗膜の劣化を促進し、エナメル塗膜から少しずつツヤを失わせます。
- の細かいシワや擦り傷の発生は、エナメル塗膜表面に細かい凹凸が分布することになり、光が乱反射し、人の目にはツヤがないように見えます。
- の手あか、汗など各種生活汚染物質の付着は、これらの物質が油膜となってエナメル表面を覆い、細かい擦り傷に入り込み、エナメル特有の光沢を低下させます。
次にエナメル塗膜内部の変化は、本来革素材中に安定して存在するはずの動物油や下塗り塗料中の各種ワックス類がエナメル塗膜中に少しずつ移行することにより起きます。この結果、エナメル塗膜に不純物が入り込む状態となり、光沢が低下します。これはエナメル革製品の使用環境や保管環境により発生します。
防止対策は使用時の丁寧な取り扱い、柔らかい紙や布での包装、シューキーパーによる型くずれの防止などであり、擦り傷やシワの発生はある程度防ぐ事が出来ます。又、手あか、汗など各種生活汚染物質が付着した場合は、薄めた中性洗剤をつけた柔らかい布でふき取るとよい。革素材やエナメル塗膜は不変でなく、これらの劣化現象は寿命と理解する必要があります。
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